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2018/01/30

熱田神宮



冬晴れの熱田神宮。

木々の隙間から差し込む光がまっすぐにのびて気持ちがいい。






神宮の空気はとても澄んでいて、宮から放たれるヴァイブレーションと共鳴して耳をすますと何かが聞こえてきそうで楽しくなる。






どこを歩いていても光が届いて、コントラストが美しかった。















2018/01/18

二番手

 


外周

中学に入学すると、バスケ部に入った。
最初に一年生がやることはおもに運動能力の向上。
校舎を囲む四方の直線を毎日3週してタイムを計る。一周330メートルの3回の道のりを囲むのは、広い校庭で野球部にサッカー部、陸上部にテニス部、ハンドボール部がそれぞれ練習していた。

裕美ちゃんは一番心臓が強かった。先頭はいつも彼女で、わたしは彼女のペースをたよってとなりを走る。

好きな男の子が野球部にいたし、サッカー部の男子連中やハンドボール部の友達に、「わたしも、がんばってるよ」って伝えるのにはうってつけの直線を走るのは楽しかった。でもそれは、外周三週目の3直線まで。

最後の直線、裕美ちゃんは、余裕の加速で全速力のわたしを追い越して行く。わたしの息はいつも彼女の背中を見ているしかなく、走っても走ってもわたしの景色は彼女で。彼女はいつも一番になって走ることが、彼女の世界になっていて、わたしは羨ましかった。

大勢の中での一番では、その世界を自分のものにすることができるから。

けれども二番は二番。自分のすべてで走り切っても、だれかの次というのはなんかおかしい気がしたわたしは、その時から同じゴールを指すのはやめて別の道を走ることに決めた。

ただ頑張れなかっただけなのかもしれないし。
ただ受け入れられなかっただけなのかもしれない。
何れにしても、わたしは自分の道を進むことに決めた。

外周2週して、3週目で3つの角を通って最後、全速力の直線はもういらない、でもどこへ行けばいい?道はあるの?ゴールはあるの?ゴールは正しいの?
たくさんの質問。

そんなことわからない。
わからないけど、
もうあの最後の直線を走らなくてもいいんだって思ったら、なんか安心したから。
もう、大丈夫だと思う。